旅行記 2
レス数が95を超えています。100を超えると表示できなくなるよ。
- [1] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 10:17:43)
- ここではないどこかへ
- [2] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 10:21:00)
- サンニャースの人についていったんトリプル聖地そばの宿泊先寺院へ戻る
そこからガンジス川そばの別院へ、人数が揃うと専用バスが出る
- [3] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 10:24:03)
- 専用バスが出る日の朝
トリプル聖地と優しい聖なる川へ行った
川はまだ渇水していて、入るとぬるくてあたたかかった
- [4] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 10:26:29)
- 最後に振り向いて別れを告げた
薄く青い空が広がり、川が燦めいて流れていた
- [5] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 10:31:12)
- 午後バスで出発
20人ちょっと
巡礼で一緒だったサンニャースの人も一緒で嬉しかった
バスも男女別で女の人たちはバスの後ろ半分
ちなみにインド人女性は夫か家族と一緒でないと移動しないので、このバスに乗っていたのは非インド人女性ばかり8人くらい
- [6] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 10:34:23)
- ほこりの道路を80km/hで走る
夜には着くはずだったけれど
日暮れ前バスのシャフトが折れた
- [7] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 10:39:51)
- 何もない大地の真ん中で野営することになった
夜が明けたらバスの運転手さんが電話のあるところまで歩いていって
そこで会社から新しいバスを出してもらえる
バスの運転手さんがこの辺りは夜になると盗賊が出ると言う
急いでそのへんの林や藪から焚き木を拾って集める
- [8] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 10:45:37)
- 女の人たちにはバスの中で眠ってもらい
ほかは焚き火を焚きバスを囲んで夜明かしする
サンニャースの人がナシンガに祈りなさいと言う
ナシンガというのはビシュヌの化身の一つで半獅子半人
悪人をとらえ膝の上で鋭い爪で胸を裂く神様である
- [9] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 10:48:39)
- 夜は冷えた
無事夜が明けて
バスの運転手さんは夜明けとともに出発
- [10] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 10:51:39)
- いろいろなことをしているうちに
運転手さんが電話を借りに行った村の人たちが鍋とダル豆を持って駆けつけてくれた
本当にありがたかった
みんなで一緒に近くの川へ沐浴に行った
村の人たちはサンニャースの人の足元へ花を捧げていた
- [11] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 11:00:56)
- 新しいバスも無事到着
夕方遅くガンジス川そばの寺院へ入った
最後はほこりのでこぼこ道を突っ走り、シートの上で体が跳ねた
もうすぐというところからサンニャースの人が大きな声でマントラを歌い始めた
シートでぴょんぴょん跳ねながらみんなそれに続く
- [12] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 11:09:15)
- サンニャースの人が運転手さんに感謝と恩恵を授けていた
みんなも運転手さんにお礼を言い、それから挨拶のマントラを交換し、またそれぞれの旅へ
- [13] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 13:11:24)
- 翌朝
ガンガーへ行こうとすると止められる
一人でいってはいけない、必ず数人で行けと言われる
4人つかまえる
- [14] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 13:16:04)
- インド人一人とイギリス人2人連れとチェコ人一人
ガンガーはすぐのところにある
なのに俺含め5人とも着いたばかりで誰も道を知らなくて
そのへんにいる人にガンガーを連発して道を教えてもらう
言葉がわかるはずのインド人までなぜか連発
- [15] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 13:16:48)
- 歩いてすぐだった
- [16] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 13:17:56)
- 流れているガンガーは
思っていたのと全然違った
- [17] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 13:23:16)
- 川幅は狭く流れは速く深そうでごうごういっている
沐浴場などない
ヨガ行者も誰もいない
- [18] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 13:25:48)
- 岸壁は泥土で
びびって川を見ているときにも5mほど上流で土が崩れて川に落ちた
- [19] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 13:29:15)
- 一人で来てはいけない理由がこれで、数人で来ないと流される
数人でかたまって川底と流れと水深を確かめながら水に入り、誰かが流されそうになったらつかむ
水深は浅いところでも1m以上あった
- [20] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 13:38:56)
- 実際毎日モンゴラアールティと法話の後、解散する前に
今日のガンガーがアナウンスされる
俺がいた間に二人流されていた
犠牲者が出るとモンゴラアールティの終わりに良い生まれ変わりを祈るマントラが追加される
- [21] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/05(水) 16:56:00)
- ああああああありがとう
まだじっくり読んでないけど
とにかく
ありがとう! うれしい! たのしみ!
- [22] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 10:47:53)
- 5人でかたまってガンガーへ入る
水圧
俺以外の4人はすでに別の場所でガンガーを知っていたんだけど
ここは全然違うと口々に言う
インド人も言う
- [23] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 10:49:13)
- >>21
こちらこそ
こんなの読んでくれてありがとう(^^)
- [24] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 10:54:33)
- 足元から砂が流れて行く
インド人がpurify purifyと言って水に潜ろう、頭まで全身漬かろうと言う
いっせーのせで潜る
潜って、戻るときイギリス人の一人がバランスを崩し持って行かれそうになった
急いで服をつかむ
- [25] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 10:58:37)
- マントラを歌って水圧をかわしながらちょっと跳ねたりした
とても楽しくて面白かった
そのとき川には俺たちのほかには2グループくらいが来ていた
- [26] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 11:10:49)
- 俺たちが唱えたマントラは誰でも唱えられるマントラ
規定の修行をして正式に師から入門を授かるとサフランというか厳密にはオレンジ色の衣が着られる
デザインは世俗の衣と同じ。サンニャースの衣は違って、下は一枚布をスカートみたいに巻き、首から下げるエプロンがつく
それからさらに修行をして師が認めると二度目の入門でブラフマサンヒターのマントラを授かる
- [27] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 11:17:03)
- それで初めて一人前になれる
また、サンニャースの人たち全員が弟子をとるわけではない
弟子を持つサンニャースはサンニャースグル或いはグルサンニャースと呼ばれる
サンニャースの中にレベルはないのでサンニャースグルも一サンニャースである
- [28] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 11:27:06)
- ガンガーのそばの宿泊先寺院はでかい
本院と、その前に噴水のある広い庭園
本院の祭壇は洪水対策で2mちょいくらいの高さにある
宿泊施設は学校の建物みたいなつくり
食事場所は大ホールみたいな広い場所で、石造り
凹列が何列も並んでいる
その凹部分に野菜の煮込みやご飯が注がれる
食べ終わったら水で流す
- [29] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 11:30:18)
- 学校の教室みたいな部屋にパイプベッドが6つ
ベッドに喜ぶ
俺が着いたときは全然人がいなくてほぼみんな個室状態
- [30] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 11:33:30)
- トリプル聖地のそばの寺院が神様の小さな家ならば
ここはマーヤー(幻影)と戦う最前線の基地
だけどマーヤーはビシュヌのエネルギーの一つとされる
このへんも普通人には理解できないとんでもない話になるので省略
- [31] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 11:34:45)
- >>28
訂正
誤 凹
正 凸
- [32] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 11:38:59)
- ガンガーのそばに来て初めて
サンニャースの威光に驚く
法話は先生役の人なら誰でもできるんだけど
サンニャースは法話を授けるときビヤーサの座に座る
- [33] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 11:46:06)
- ビヤーサはマハーバーラタの著者にしてヴェーダとプラーナの編纂者
サンニャースはそのビヤーサから続く師弟継承に連なる者であり
師に全てを捧げている彼の言葉はビヤーサの言葉なのである
ビヤーサの座(「ビヤーササナ」)は美しく花の天蓋つき
またサンニャースの人と出会うとすれ違うときにその足元にひれ伏す人たちもいる
- [34] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 11:50:15)
- だけどサンニャースの人たちはみんないつもにこにこ微笑を湛え恩恵を授けるために腰を折り腕を伸ばす
巡礼とバスで一緒だったサンニャースの人は同じサンニャースの友達に俺を紹介してくれて
彼はクシャトリヤだと言う
日本人はサムライだからクシャトリヤなのである
焦るけどそのままにしておく
- [35] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 23:10:50)
- その寺院には犬が住んでいた
- [36] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 23:14:58)
- 犬はわりと不浄とされバラモンカーストの人々は犬を避ける
ここでは誰も気にしない
犬は中型で灰色と茶色の中間みたいな色で
食事場所の裏手の廃材置き場の辺りでよく丸まって寝たりうろっとしていた
- [37] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 23:16:32)
- なぜそんな場所を知っていたかというと
そこを抜けると塀が崩れている箇所があって
そこから外に出られる
そこから出るとガンガーに近道で便利なのだった
- [38] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/06(木) 23:23:37)
- 秘密の抜け穴と思っていたらけっこうみんな知っていて
サンニャースの人二人連れがやはりそこの崩れた箇所から
よっこらしょと出て行くのも見た
だからみんな犬のことも知っていたと思う
- [39] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/07(金) 10:47:31)
- ガンガーへは一日2, 3回行った
連れが見つからなくても一人で行って
水に入らなければいいので足先だけ浸かる
- [40] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/07(金) 10:50:59)
- 誰かグループが来ていれば混ぜてもらう
>>20の二人の犠牲者のうちの一人は地元の16歳男子だった
ガンガーで死ぬと天国へ行けるとされる
その子も天国へ行けたのだろうか
- [41] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/07(金) 11:08:31)
- その時期は曇っているときが多くて
ガンガーのほとりで一人で佇んでごうごう流れる川を見ていた
- [42] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/07(金) 11:12:38)
- 少し行くと市場がある
小さい露店が並んでいる
いつも人やリキシャでいっぱい
人やリキシャの間をすり抜けているといきなり牛にぶつかる
インド名物野良牛である
牛は避けないので突然現れる
- [43] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/07(金) 11:18:31)
- 同じ牛かどうかわからないけどいつも3頭くらいいて
別に痩せてもいなくて毛も真っ白で汚れていない
聖牛というけど別に誰も何もしなくてただ一緒にいるだけ
触ってもかまわない
触ると毛は硬くてぺったんこだった
顔がでかくて目がでかくて茶色の透明でこっちを見上げる
別にもーとも鳴かない
面白かった
- [44] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/07(金) 11:23:54)
- 市場を抜けてちょっと歩くと小さな森があって
そこに神様の像やグッズを売っている露店が幾つか出ている
その裏手に小さな祠がある
オーストラリア人がお土産を買いに行くというのでついていった
- [45] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/07(金) 11:30:03)
- 寺院では数珠しか売っていない
大きな紙箱に白い数珠玉の数珠がたくさん入っていてそこから好きなのを選んで買える
買うほどではないけど数珠でマントラを唱えてみたいという人のためには、その同じ箱から無料で貸してくれる
貸借チェックはないので発つときに自発的に返却する
森の中
木漏れ日の射す一角に露天がかたまっていた
家庭用のいろいろな神様の像や儀式用具を売っている
- [46] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/07(金) 11:38:11)
- オーストラリア人が見て回っている間、祠を覗きに行った
ぼろぼろの木の祠で縦1m弱横50cmくらい、中に木の像がいる
その神様が誰だかわからなかった
とりあえず頭を下げる
森の中は気持ちよかった
オーストラリア人はクリシュナ神の子供の姿の像を買っていた
像は目のところを布で覆ってある
祭壇に据えて目を開けるのである
- [47] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/07(金) 11:48:52)
- 実はそのクリシュナ神の子供の姿というのは瞑想の対象の中でも最難クラスとされている
たいていの人は手を出さない
オーストラリア人はたぶん知らなかったんだろうけど神様が彼を呼んだ
がんばれオーストラリア人
- [48] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/07(金) 12:34:17)
- そういえばそこでやった掃除当番で一番大変だったのは庭園の掃除
庭園といっても区切りの柵があってそれぞれに草が生えているだけ
その間に道が通っている
噴水はたいてい水は止まっている
庭園の端から並んで手でごみを拾っていく
草の中も見て拾う
小学校の時の校庭掃除を思い出した
ただここは校庭の倍以上あって人員は数人
背中も腰もきつかった
- [49] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 11:49:31)
- ガンガーへ行く道の途中に畑みたいなのがあって
何かの葉がちょぼちょぼ植わっていた
- [50] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 11:51:39)
- 畑は乾いてひび割れて
いちおう畝があって
そこにいつも上半身裸の男がどこか遠くを見ながら座り込んでいた
- [51] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 11:54:27)
- 一度同行したインド人に
あの人は何をしてるんだろうと尋ねてみたら
たぶん腹が減って動けずにいる
それは彼のカルマと答えが返ってきた
- [52] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 11:59:30)
- 日本語で業やカルマというとあまりいい意味がないけれど
カルマ自体は単なる何かのアクションの結果という意味でニュートラルで、良い悪いはない
だから良いカルマ悪いカルマという
そして良い悪いは幻であるとされる
彼はそこにいる
ただそれだけ
- [53] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 12:05:53)
- 週一で大きな炊き出しがあり大ホールみたいな食事場所が開放される
だけど食事場所はいつも開きっぱなしで食券みたいなのもない
塀は崩れているしそもそも門も開きっぱなし
食事に行くとたいてい2, 3人しかいなくて調理場にすみませんと言いに行く
そして場所で待っていると注ぎに来てくれる
料理は大量に作りまず神様にお膳で捧げ、それを下げた後、みんなに配るのである
- [54] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 12:10:55)
- 炊き出しの日は人が大勢来るので超大量に作る
サンニャースの人たちも調理場に入る
サンニャースの人の作る料理はなぜかレベル違いに美味い
料理は元々神様に捧げるものなので料理に対する気持ちのこめ方が違う
美味しいのでみんなも嬉しい
- [55] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 12:20:34)
- 注いで行く役もやらせてもらった
人が場所いっぱいにずらーっと何列にも並んでわいわい待っている
そこをでかい鍋を抱え野菜の煮込みを注いで行く
炊き出しの日はいつもより煮込みの品数も多いしお菓子が何種類もつく
グラブジャミンという、ミルクパウダーで作った団子をシロップに浸したものと、バーフィという牛乳を煮詰めてキャラメルみたいにしたものが大人気
飲み物もダル豆のスープとレモンジュースの二種類
じゃがいもを詰めたパルタというおやきみたいなやつが出ると大当たり
- [56] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 12:25:47)
- 足りなくなると追加で料理して、その分はちょっと簡単に調理場の小さな祭壇というかスペースで神様にお膳を捧げ、そっこー下げて、みんなに配る
サンニャースの人がトリダンダを肩に乗せ神様に平伏して捧げている傍らを、衣など踏まないように注意して鍋やギーの缶などを持って急いで行き来する
- [57] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 12:31:04)
- サンニャースの人が注ぎ役をやるときもある
みんな手を合わせ頭を地につける
サンニャースの人はマントラを唱え鍋の残りの量を見ながら猛スピードで次々注いで行く
- [58] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 12:38:34)
- おそらく畑の人も来ていたと思う
でもこれは貧乏人だけじゃなくどんな人でも来られる炊き出しだった
神様の倉庫には恩寵という果実が山積みになっている
修行をして倉庫の鍵を開けて初めてその果実を味わうことができる
だけどそんなのは限られた人にしかできない
だったら倉庫を打ち壊そうということで立ち上がったのがこの学派
修行をして倉庫へ大挙して押しかけぶち破る
そして果実を分捕ってきてみんなに配るのである
神様も大喜び
- [59] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 23:31:45)
- 飲み物で思い出したけど
露天でココナツミルク屋がいる
デフォルトがスパイス入りでそれだと外国人はとても飲めない
マイステンレスコップに注いでもらうんだけど
だからスパイスを入れてくれる前にノースパイスノースパイスと叫ぶ
タイミングを逃すとスパイスがザー
- [60] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 23:35:29)
- 向こうは外国人にサービスのつもりでたくさん入れてくれる
タイミングを逃したやつはハリボルサンキューとお礼を言って無理して飲む
向こうもにこにこしてくれる
- [61] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 23:37:50)
- ココナツジュース屋はまた別で
地べたに座ってナタを持っている
ココナツの実がごろごろおいてある
代金を渡すと
ナタでココナツの実の端を切り落としてくれる
- [62] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 23:39:35)
- その穴に口をつけて中のジュースを飲む
これがすっごく美味い
ジュースを飲み終わったら穴から指を突っ込んで殻の内側にココナツミルクの層がないか確かめる
あるのとないのとある
あると当たり
- [63] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 23:42:43)
- カットカットと頼む
するとナタを何度も振り下ろして実を二つに割ってくれる
それから殻の端っこを少し削いでくれる
その削いだ殻でココナツミルクをすくって食べる
ココナツは安くてみんなでよく食べた
- [64] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/08(土) 23:47:30)
- 親が外交官だというインド人もいた
日本にもいたことがある、五反田に住んでいたと言う
インドのガンガーのほとりで五反田という単語をきく
面白かった
- [65] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 00:00:04)
- ロサンゼルス経由で来たメキシコ人もいた
彼はいわゆる不法移民で、アメリカのグリーンカード狙いでロサンゼルスの別院に入った
そこでは修行プログラムメンバーに入ると寺院で生活できて英語学校にも通わせてもらえるのである
- [66] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 00:02:20)
- そしたら寺院での生活になじんでしまいここまで来た
将来はプジャーリになって、ガンガーのほとりのここに住みたいと言っていた
- [67] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 00:04:47)
- 彼は現在、プジャーリとしてそこに住んでいる
この間Facebookで再会した
- [68] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 13:05:54)
- 今は電気もネットも通っているそうで共用のノートパソコンが数台ある
ただ洪水の時期はケーブルが水没するので接続が非常に不安定らしい
感電という言葉が頭をよぎった
- [69] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 13:10:11)
- リキシャと歩きで
神様が持ち上げたという丘へも行った
田舎の村を抜けて歩いていくと丘というか小さな山があった
草に覆われて灌木がちょぼちょぼはえていた
他には別に何もない
ロープも張られてない
だけどみんな知ってるので誰も登らない
- [70] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 13:13:28)
- 巡礼で来た人はこの山の土を少しだけ記念に持っていく
減らないのかなと思ったけど
普通に山だから風や雨で減っていくのだ
- [71] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 13:19:05)
- この日は晴れて風が強かった
山の周りを巡って
空を見上げたりした
- [72] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 13:28:36)
- ガンガーに沿ってどこまで行けるだろうと思って下流へ向かって岸を歩いていったりもした
岸は崩れやすく、端から距離をとっても踏むとぼこっといったりする
岸壁から水までは数m以上10m以下くらいあった
川に降りるときには降りられそうな斜面を探して降りる
- [73] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 13:29:22)
- 歩いてみるとどこまでも行けた
怖くなって戻った
- [74] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 20:04:13)
- 祭礼まで一週間になると特別精進が始まった
この祭礼は神様の祭りではなく師弟継承に連なる師祖たちの祭りで
その年はちょうど記念の大祭だった
- [75] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 20:13:12)
- 24時間キールタンが始まった
キールタンというのは神様を讃える古えのマントラや師弟継承のマントラ、師たちが書いた詩、などを楽器の伴奏をつけて歌っていく
座っても、立って踊ってもいい
この24時間キールタンは
本院で、3つのグループが8時間×一日3交代制で途切れることなく奏で歌うのである
祭壇は開け放つ
ただ普段は神様が夜間眠るときは祭壇の扉は閉めるので、このときも夜間は閉めていたかもしれない(ここには参加しなかったのでわからない)
- [76] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 20:25:59)
- じっとしてるよりラクかと思って
サンキールタングループに参加した
朝バンで遠くまで出かけそこから歩いて夜中に戻ってくる
巡礼のときと同じで歌いながら歩くけどスピードはやや速い程度
楽器は小さいシンバル(カラタ)と横長の太鼓(ムリダンガ)
幾つも旗を掲げる
小さなリヤカーみたいなのに鍋と米や豆や野菜を載せてひく
午後にどこかの村で休んで、その村の人たちと法話をきいた後、いっしょに食事する
日が落ちた後はたいまつを燃やして歩き続ける
たいてい零時前くらいに戻った
- [77] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 20:29:12)
- このときはカラタを叩かせてもらった
シンバルに結んであるひもを親指と人差し指の間に持ち、くるくるっと巻いて安定させる
寺院の音楽担当のリーダーの人が一緒で、叩いてごらんといわれて叩いたらvery goodでカラタ係になれた
嬉しかった
ムリダンガの叩きかたも教わった
手で擦るのが難しい
- [78] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 20:37:19)
- 特別精進の期間はモンゴラアールティだけで法話もない
儀式の後連絡事項伝達があり、すぐにみんなそれぞれへ散る
朝食べずに出るので、サンキールタングループには弁当が出る
バンの中で食べる
そのため調理係はいつもより早い時間から調理に入っていた
バンはおんぼろでフロアに穴が開いていて下の道路が見えた
座席は半分はずしてあってリヤカーと楽器とみんなが詰め込まれる
- [79] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 20:51:43)
- 移動中は数珠で瞑想したり寝たりする
このときも巡礼とバスのサンニャースの人が一緒だった
ちなみにこのサンニャースの人は音痴だった
リードだとついていくのがわりと難しい
みんながわりと崩壊してそれも楽しかった
でも寺院では音楽のときは音楽担当の人たちがちゃんといるので、
いつもみんなと一緒について、トリダンダを上下に掲げ歌いながら踊っていらした
このときも音楽担当がちゃんといたので、最後尾で、持ってきたプラシャーダムを沿道の人に配ったりなさっていた
- [80] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 20:55:53)
- カラタの紐は布なのだけど1時間くらい叩いていると指の間が真っ赤になった
無理せず交代する
- [81] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 20:59:46)
- たいまつの火は美しいが熱い
きつかった
夜中に戻る
全員ふらふら
明日の集合時間の確認をしてみんな気合を入れあった後解散
- [82] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 21:03:50)
- 夜中に戻るグループのために夜食が小分けに用意されていたから
調理係は殆ど眠ってなかったんじゃないかと思う
- [83] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/09(日) 21:32:40)
- このころから
遊行していたサンニャースたちが続々と到着し始める
それぞれのヤットラを担ぎマントラを歌いながら巡礼団も次々到着
モンゴラアールティで人が増え、鎮座するヤットラが増えていく
最前列がサフラン一色になり林立するトリダンダは壮観
宿泊施設も個室状態だったのがどんどん増えて最後は雑魚寝組も出た
参加していた巡礼団も到着
再会!
- [84] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/10(月) 11:52:36)
- 満月の日
とうとう大祭の日になった
- [85] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/10(月) 11:56:55)
- 山車を引いたりするかなと思ってたけど何もない
花で飾りつけるのも盛大な儀式も音楽もない
- [86] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/10(月) 11:57:26)
- その日は全員一日全ての活動を停止
瞑想に専念する
- [87] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/10(月) 12:02:58)
- モンゴラアールティには特別のマントラが追加されいつもより少しだけ長い
その後法話はなく、寺院長よりアナウンスがある
今日一日(夜明けから次の夜明けまで)全員全ての活動を停止すること
ただしガンガーには必ず行くこと
数珠での瞑想に専念し、できるだけ64周を目指すこと
そして解散
- [88] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/10(月) 12:14:16)
- 数珠はトゥラシーという木でできていて玉が108個ついている
一回マントラを唱えるごとに一つ玉を繰る
108回で1周
マントラは、導入部のマントラを除くと8音節で構成されている
一音一音明瞭に発音し、それを自分の耳で聞く
正式に師について学ぶためには一日16周が規定だけど、その規定が昔は64周だった
慣れている人でも、計算すると約10時間かかる
- [89] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/10(月) 12:21:17)
- 解散して、みんな思い思いの場所で唱え始める
すわってでもいいし、立ってでもいい
止まっていると眠くなるし集中も難しいので行ったり来たりして歩く
本院には学派のこのブランチの、すでに他界した師のマントラ唱の録音が流される
唱え方は個々人それぞれの癖で自由なんだけど、師と一緒に唱えるのだ
- [90] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/10(月) 12:24:11)
- その日はガンガーへ2度行った
みんなその日を狙ってガンガーの水を汲んでいた
水には砂が混じっていて、ボトルに入れると下にさらさらした砂が溜まる
- [91] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/10(月) 12:28:34)
- ガンガーから戻ると
大きな寺院がとても静かだった
- [92] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/10(月) 12:29:24)
- 日暮れ
とうとう64周終わった
- [93] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/10(月) 12:33:07)
- ちょうど近くにいたブラフマチャーリン(修行学生)の人に
64周終わった!と言ったら
すごい16周しかやってないよとほめてくれた
嬉しかった
- [94] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/10(月) 12:37:15)
- 庭園を越えた向こう
本院の左手に日が沈んでいくところだった
日没に間に合って良かったと思いながら見ていた
- [95] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/10(月) 13:04:39)
- 旅行記はこれで終わりです
学派のこのブランチはこの後、グルサンニャースで構成された幹部会が彼らの他界した師の座を簒奪、
同僚のサンニャースたちの非難にも聞く耳を持たず見捨てられ、世俗への脱落者を出し、巻き込まれてブランチは崩壊します
今はもうロンドン別院はなくロサンゼルス別院も小さくなっています
この旅行記は幸せな時にちょうど居合わせた旅行者の、幸福な記憶です
- [96] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/10(月) 13:09:53)
- 巡礼とバスのサンニャースの人は
脱落者たちの弟子を引き受けてグルサンニャースになり、崩壊後の再建メンバーに呼ばれ、今も巡礼と法話で飛び回っていらっしゃるそうです
読んでいただいて、ありがとうございました
- [97] 名無しさん@tv.1ch (2021/05/10(月) 16:30:52)
- すごくありがとう
ここを読んでいる人間がどれほどいるのか疑問だが
すばらしい物語に出会えたと思っている
そしてそれこそは、きっと神なり仏なりのお導きかもとも思っている
私がアナタにできるお礼は
いつか自身でガンガーを訪れ、この旅行記に思いをはせることだと思っている
- [98] 名無しさん@tv.1ch (2021/09/25(土) 19:30:47)
- 十中八九ダメだろうがこのほど
糸ほどの確立で聖河ガンガーに赴けるかもしれない
きっとそんなに世の中うまくいかないだろうけど
きっとチャンスが訪れると信じている
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